5編の短編小説で構成されています。どれを読んでもホントにそんな事が実際にあるのだ、と考えさせられました。小学校の学級崩壊と児童虐待、ママ友と幼児虐待、米兵との間に生まれた混血の子と児童虐待、おばあちゃんと障害児、認知症の母親と過去に母親からいじめられた長女。
読んでいて胸が締め付けられ、また怒りが込み上げてきたりもしました。文章はスラスラと読みやすいのに、読み進めているうちに気持ちが重くなっていきました。
継母と一緒にいた自分も状況は異なるとはいえ、忘れかけていた、辛さ、悲しみが少し蘇ってきて、気持ちをますます重くさせもしました。
実際世間では、悲しいけど、閉ざされた世界の中で子供の虐待が人間という生き物である以上、当たり前のように行われているのでしょう。どうにかそんな子供たちをひとりでも減らせる仕組みを作ることも人間にはできるはずだと思うのです。
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長い江戸時代のさまざまな階層の衣装を、イラストを交えて詳しく説明しています。本格的な文献で、自分にとってはすこし難しさを感じたものの、イラストを眺めているだけで、楽しさを得ることができます。
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このブログ上で断捨離宣言しながら、小さな断捨離はできても、なかなか大きくは断捨離ができない自分。この本を読むと人間心理について深ーく探求しており、自分が片付けできない理由がわかるような気がします。
「片付けなくてもいい!」というのは’散らかしていい’というわけでなく、片付けにくい要素を'科学的に'探求していくことで、あえてわざわざ片付けをしなくても、普段から片付けるための技術を得られるといった感じです。
なぜ散らかるのか?なぜ家族で考え方が異なるのか?なぜ人のものは片付けたくないのか?なぜ空き箱をとっておこうとするのか、さまざま疑問を調べることで、その人にあった生活パターンを得ることができるかもしれません。
著者はいろいろな人と接した体験から「家事セラピスト」という分野を開拓しています。それは片付けを自ら判断、実行できるようにお手伝いする心のカウンセラーの育成に力を注いでいます。片付け、整理については、第三者が接することで、自分のモノに対する考えを、自ら発見していけるもののようなのです。
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