当時まだスピルバーグって名前は知らなかった。週末の夕刻に愛川欣也がMCしてたフジテレビの音楽番組「リブヤング」の中で、映画評論家の今野雄二がお薦め映画で紹介していて、それで見に行ったのだった。
この映画は米国のルート何チャラというような田舎道を車で走っていた男が、いきなり大型のタンクローリーに追いかけられる恐怖映画だ。鉄の固まりがいかにも猛獣のように見えてしまう。ヒッチコックの映画のような恐ろしさをひしひしと感じるのだ。主人公の男はデニス・ウィーバーで、後にNHKで刑事コロンボの後に放送開始した「警部マクロード」の役者だ。(吹き替えは宍戸錠) 『激突』は今見ても古さを感じない面白い映画だと思う。
普段車を運転していて、後ろにピッタリと大型車につかれると、この映画を思い出してしまうのである。