今年8月に亡くなった前田武彦さんの自分のテレビ人生の半生を綴った本です。96年に週刊誌で連載し、03年に単行本となったようです。マエタケさんは放送作家とともTVに出演するタレントでした。僕が子どもの頃、夜のヒットスタジオやゲバゲバ90分で良く拝見していた人でした。とても知的でユーモアがある人だと当時感じていました。文章はとても読みやすいです。それは放送作家ならではなのかもしれません。マエタケさんは日本のTV放送が始まった時期からテレビ、ラジオで活躍していました。TVとともに生きてきた人生だったのです。
この本には思わぬTVでの発言から、自分の考えとは異なる解釈をされ、それによりTVから去ることになるという非常に残念な事実が書かれています。いつの時代も心ない人たちがいるものです。今のインターネットでの誹謗中傷を書くのと同じく、昔も真実とは違ったことを勝手に信じて、他人を攻撃してしまうものなのでしょうか。
本書の中でマエタケさんが妻に話したこんな言葉がありました。「司会者っていうのはね、歌手や俳優とちがってパッと咲いてパッと散る仕事じゃないよ。麻薬とか暴力団とか、そういう犯罪に関係しなければ大丈夫」。今の時代大丈夫じゃないことをやる人は多くいるようですね。
昨年フジテレビの日曜の朝にやっていた大橋巨泉、小沢昭一と前田武彦の対談番組でマエタケさんを見たのが最後でした。
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