ここ五反田にあるキャッツシアターは五月に千秋楽を迎え、その後取り壊されるとのことだ。専用の劇場はすごかった。細部にわたり細かく作られた舞台となる’ゴミ置き場’は数多くのからくりが隠されていた。
ネコたちが膝でスーと地面を滑っていく。気持ちよさそうだ。それで思い出した。小学校のフローリングの床に塗ったばかりワックスでツルツルなのを利用して、スーと滑って楽しんだことを。またやりたくなってしまった。
とても偉大なひとつの芸術作品を見た満足感が得られた。力を合わせて作る作品。軽い身のこなしにあこがれてしまった。自分もあんなふうに体を自由自在に動かせたら絶対気持ちいいだろうなぁと思う。フィナーレで観客席を歩く女性ネコと握手できたのも嬉しい気持ちにさせてくれた。
帰りの電車は帰宅する人たちでとても混んでいた。つり革につかまりながら、いろんなことが頭を駆けめぐった。
この作品を見て、心が洗われる気がした。社会人になるまで汚い心を持つおとなになりたくないと思いながらも、すでにすっかり願わない人間になってしまっていると思うからだ。何か忘れていたものを思いださせてくれたのかと思う。こんなことも考えた。素直に人の素晴らしさを賞賛できなくなっているのではないか。自分ができない悔しさが、他人の輝きを認めようとしないのではないか。そんな腐った心は嫌だ。人の幸せを嫉むようなことはないだろうか。
今日はミュージカルを見て、侍JAPANの勝ちを見て、さまざまな考えが交差する日となったようだ。
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