土曜日, 3月 21, 2015

[3/21 Sat] ▽卒業式

 いままで良く聞いた言葉に、「子どもの成長は早いわよ。すぐに学校卒業しちゃうから。」

 今日は、2人目の子どもの大学の卒業式。おとといまで大学の友達連中と沖縄に行っていた。

おみやげに泡盛と、雪塩ちんすこう、そして沖縄紅福餅を買ってきた。きのう、明日卒業式だからと唐突に話した。きっと本人は親が卒業式に来られるのは嫌だろうからと、本人には聞かずに、大学のホームページで卒業式を日程を確認してみた。午前中は、大学の各キャンパス全員合同の4700人が有楽町の国際フォーラムで式を行い、午後それぞれのキャンパスの教室で学科ごとに学位授与式があるようだ。そしてどうやら親が午前も午後も参加できない様子だ。だから行かないことにした。
 
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 そんな卒業する長男の就職先の世界は、良くわからない。先月図書館に行った時、入り口近くに立てかけてあった本を借りて読んでみることにした。

▽「建築の仕事につきたい!」 広瀬みずき著 中経出版刊 2011年2月発行

 この本は「教えて、先輩!私の職業シリーズ」という職業を紹介する本で、中学生以上がその職に興味を持った人が、その世界を知ることができるようになっています。

 なぜ、この本を読んだのかというと、長男が建築会社にこの4月に就職するものの、自分が建築業界について知らないことだらけなので、興味を持ったわけです。著者は1973年生まれの女性一級建築士です。著者は、本の副題にある「大切にしたい、日本のものづくりの心」というように、建築の仕事をする上で、しっかりした信条をもって仕事に携わっていると感じました。
 
 建築の仕事といっても、さまざまな建築物があるわけだし、建築物を完成させるためには、さまざまな職種の人がその専門の仕事をするわけです。そして多くの人々が協力して建築物を作り上げる仕事です。人とのコミュニケーションが、とても大事であることがわかります。

 以下、心に響いた言葉の抜粋です。

 人に対してもものに対しても「ここがよい」と表現できるようでは、本質で「よい」といっているのではないと思います。本質でいいもの、相性のいいもの(人)は、説明しきれない心地よさを人に感じさせるのです。そういうとき、人は「なんかいい!」としか表現できません。
もし、自分の作品が、誰かに「ここがいいね」を超えて「なんかいいね」と言われる日が来たら、それこそものづくりをしている人の本望といえるかもしれません。

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 私は、設計という仕事を通じて、人の住まう場所を作り出す仕事をしていますが、フランスの信子さん夫妻と暮らしているうちに、人の暮らしにとって何より大切なことは、大切な人と寄り添って日常を生きること、それだけで十分幸せなんだ、ということを知りました。

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 建築の現場でものづくりをしている人びとは、みな、よりよいものを作ることだけに専念し、それが「仕事」であることを忘れているかのようです。自分のお給料のことや労働時間のことを忘れ、没頭しがちです。そして、目の前の建物が着々と仕上がっていくところを見ると、ストレスなど吹き飛んでしまいます。
 一方、ものづくりが芸術活動と違うのは、お金と時間の制約がある中で結果を出すという厳しさです。人がものを作るには、材料だけでなく、人が働いた時間そのものにもお金がかかるのです。
(中略)
簡単じゃつまらない、それが仕事です。


無事、大学を卒業できた長男。これから社会に出てめいいっぱい活躍してくれることを望んでいます。


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