木曜日, 8月 30, 2012

[8/30 Thu] ▽book 「聞く力」


 ▽「聞く力 心をひらく35にヒント」  阿川佐和子著  文藝春秋刊

 あのインタビューを多くされている阿川佐和子さんの本。テレビで話している口調そのままに文章になった感じです。とても読みやすいです。

 人が話しているときどんな応対が相手を心地よくさせ、思わぬ話を聞くことができるかといった’技術’について書かれています。とはいっても難しいことを書いているわけではなく、阿川さんの過去の経験を例にユーモラスに説明しています。

 話をしていてその人がすっかり忘れていたことが、急に思い出されることもあるというのも会話の面白い点です。

 井上ひさしさんとの会談の話では、井上さんの離婚時期にお話を聞いたそうです。
「(略)つらかった時期のことを誰かに語ることによって、ご自分の気持ちを整理しようとなさっていたのかもしれません。」
「(略)きっと井上さんも、ようやく他人に話す気になるほど、心の傷が回復されたのでしょう」 
 と書いてあります。人がつらくて他人にそのことを話すのもつらいとき、しばらくして他人に話すことで気持ちは整うという効果も聞くことで癒されるのですね。うつ状態でも人に話をするだけでも治癒に向かうのだと感じています。

 最後に書かれていた言葉。
 「人の話はそれぞれです。無口であろうと多弁であろうと、語り方が下手でも上手でも、ほんの些細な一言のなかに、聞く者の心に響く言葉が必ず潜んでいるものです。でもそれが、決して「立派な話」である必要はない。声の出し方、ちょっとした反応、表情、仕草、躊躇、照れ、熱意・・・・。オチもないような下らぬ話の隙間にも、その人らしさや人格が表れていて、そこに共感したくなるような、何か小さな魅力があれば、それだけでじゅうぶんです。」

 楽しい会話っていいですね♪
 
 

月曜日, 8月 27, 2012

[8/28 Mon] ▽海老名まで新しいチビをひきとりに。

                昨日8月27日日曜日の話。


ひさしぶりのハイウエイ!!

 今の愛車、三菱アイを購入して2年と9ヶ月。ナント!初めて高速を走行しました。クルマ購入後、すぐに前のクルマに取り付けていたETC装置を自分で設置して、いつでも高速道路の走行はおっけー!!としていながら、自分では遠出が皆無。まるでクルマを貸している友達のためにETCをつけたような感じだったのです。
 アイは高速もスイスイ走ってくれますねぇ。ターボのおかげで力不足はまったく感じらません。


ここのコメダも人気。利用者の出入りが激しかった。

 目的地は海老名。ここにあるコメダ珈琲店の駐車場が待ち合わせ場所。 今年4月に長女が大学の友達の友達から6匹の捨て猫の里親を捜しているということを聞き、引き取ることを決めたのでした。すぐに我が家に来ると思い、ほ乳瓶や猫の粉ミルクも早くも購入して準備をしていました。
 http://wildhomemaker.blogspot.jp/2012/05/510-thu.html

 あれから4ヶ月近く経過して、猫ちゃんはこないのかな?とも思ったりしました。どうやらちょっと体が弱かったようで、元気になるまで愛情込めて育ててくれていたとのことです。メス猫です。
クルマの中。初めまして。

 友達の友達は仕事で来られないとのことで、今まで育てていただいた方の母親とお姉さんが届けてくれました。最後の一匹との別れとのこと、母親は別れに涙を流されていました。いままで”クロちゃん”と呼ばれていたそうです。クロちゃん!と呼ぶと訳あって、家族全員が振り向く可能性があるので名前は検討中です。




若いからジャンプ力も凄い。いたずら大好き。

元気いっぱいの子だとは聞かされていたのですが、思った以上に’やんちゃ’です。部屋の中で暴れ回っています。この夜は子猫ちゃんは長女と寝たのですが、この暑い夜なのに長女の胸の上で寝ていたとのこと。暑苦しいです。また一時間起きに起こされていたらしいです。

 人見知りしない性格ですが、猫見知りはしないようです。先住の9歳の猫のれもんとは、まともに顔を合わせると喧嘩する可能性があるので、いままだ直接あわせてません。少しづつ臭いなどで慣らしながらと考えています。

 長女の散らかった部屋も子猫ちゃんが来るからと、超特急で部屋をかたづけたのはいいのですが、洗濯物がいきなり洗濯三回分も出てきたのに閉口しました。


 しかし、子猫を連れてきた張本人の長女は、月曜の夜から夜行バスに乗って大阪へ遊びに行ってしまいました。おい!勝手に遊びに行くんじゃない!といいたいのだが。。。


 これからこの子猫ちゃんの話題をアップすることが多くなるでしょう。お楽しみ。。。

金曜日, 8月 24, 2012

[8/24 Fri] ▽Movie 「メリダとおそろしの森」


 映画「メリダとおそろしの森」を見てきた。チケットは生命保険会社の懸賞で当たりました。のんびりしていたら「メリダ。。。」は人気があまりないようで、8月中には公開が終了。上映時間も日に一回という状況になっていました。あわてて新百合ヶ丘のシネマコンプレックスへ。小さい劇場で観客も20人程度でした。

 ピクサーアニメなので、それなりに期待できると思うのですが、なぜ人気がないのでしょう。映画が始まり見てみるとなかなか面白い。とにかく画質が凄い。実際の人形をカメラで撮影しているような質感。風景は現実そのものという感じ。ストーリーはヨーロッパの童話のような感じ。おてんばな王女が主人公。ピクサー的というよりディズニー寄り、かな?って気もします。そのストーリーが小さな子供にはあまり好まれないかもしれないと思ったのでした。

 「メリダ。。。」の前に「トイ・ストーリー」の短編と「月と少年」という短編が上映されました。これまた短編が面白い。こういう短編を数多く見たいという気になりました。

[8/24 Fri] ▽book 「異性」






▽「異性」 角田光代 × 穂村弘  河出書房新社


 小説家の角田光代さんと角田さんより5歳年上の歌人の穂村弘さん(自称、中年ののび太)の二人がウエブマガジンでやり取りした「異性」についての内容が本になったものようです。
そのやり取りはとても面白い! 男と女。その不思議な違い。

 内容の一つに、なるほど!と納得したものがあった。自分の娘の化粧にかけるエネルギーの大きさに疑問を持っていたのだが、角田さんは、男から『おごられる女というのは、「がんばっておしゃれしてお化粧して可愛くして」いるのである。』といっている。化粧でお金をかけてがんばった成果が、そういうおごられる、おごられないの境目になることもあるようだ。化粧の努力も無駄ではないということなのか。
 先日知り合いの女性が、女は化粧をすると気持ちが切り替わるので重要だとも話してくれた。
男にはわからない点だ。

 また角田さんは「もてる人には、”スペース”がある」といっている。それは隙(すき)があるのがもてるというより、”スペース”という言葉のほうがしっくりくるという。他人が付け入るスペースがないともてないという考え方だ。

 それから女性はその男が好きの間は、考えのズレが許容されるが、嫌いに移行すると、とたんにそのズレが許容されなくなる。熟年離婚の場合がそうだ。好きの間は自分が好まないことも許していたのに、好きではない側に移ると今までのすべてが許されなくなる。男と女の年齢が近いとそうなりやすく、年齢差があると歳が上の方が、しょうがないとあきらめてしまうのだという。あきらめてしまうのも悲しい気もするが。

 男と女が好きになるのに理由はないが、分かれるときには理由がいるというのが面白い。

 僕はこういう「男と女」の違いを考察するのがどちらかというと好きである。そういう会話ができる「異性」が僕には必要である。


土曜日, 8月 18, 2012

[8/18 Sat] ▽雷雨、のち夏空


 午前中は雷が鳴り響き、雨が降っていた。預かった友人の扇風機の修理を終え、ベランダで読書タイム。雨がやみ涼しかった。気がついたら洗濯物の間から見えた空は、夏雲広がる夏空だった。晴れた空を見つけた蝉が慌ただしく鳴き始めた。

木曜日, 8月 16, 2012

[8/16 Thu] ▽まるでジブリアニメのよう


 写真の左の女性から添付ファイルで写真が送られてきました。もちろん現在が幼い彼女ではなく、今から十数年前の写真です。夏のスナップ写真でうちの子と虫取り網で遊んでいる様子です。

 まるでジブリアニメの1シーンのような絵です。アングルもいいし、みんなの表情もいいです。特に左の女性は最もジブリのキャラそのものです。体型、表情、身振り、どれをとっても宮崎駿さんの描く元気いっぱい健康女子キャラです。

 暑中見舞いのいい絵をいただきました!(^^)!


[8/16 Thu] ▽今シーズン初めてのエアコン起動

 今日、今シーズン初めてのエアコンを起動しました。正確には7月の動作確認のため軽く動かしましたが今日は本格運用です。珍しく子供二人がいるせいか、気温とともに暑さが増したこともありスイッチをいれました。

 設定温度30度、湿度70%で十分涼しいです。普段は家族全員扇風機だけで昼も夜も過ごせており、暑さも慣れなのだなと感じます。以前はエアコン大好き、寒いの大好きの僕が、エアコンを必要としなくなっているわけで、エアコンがなくても大丈夫だということが証明されているのではないでしょうか。おまけに昨年まで汗をかくと肘の裏が湿疹やアトピーで肌が荒れてしまう症状も出なくなっています。

 暑さが苦手の天然の毛皮を着た猫のれもんは、普段体をおもいっきり長くして寝ていますが、エアコン大好きのはずなのに、今日は長女のエアコンがはいっていない部屋にいます。猫も暑さに慣れるものなのでしょうか。

 我が家はひとり一台の扇風機を使っています。寝るときは敷き布団の上にゴザをひいて、さらっとした寝心地にしています。家族4人とも寝苦しくなく睡眠をとっています。



 これは6月に購入したサーキュレータです。首を振らないもっとも安いタイプです。購入した目的はお風呂場の湿気を乾燥するためでした。いまは台所の冷蔵庫を冷やしています。昨年の夏、冷凍庫と冷蔵庫の庫内温度が上昇する事象がありました。普段設定している庫内冷却レベルは弱ですが、強にしても大して変わらなかったのです。もう買ってから10年を超えているので、買い換えかと懸念していましたが、昨年夏が過ぎると元に戻りました。
 今年も冷蔵庫の温度が上がりはじめました。冷蔵庫のサイドや扉のサイドが放熱板になっているので暑くなっています。’袋小路’になっている台所では熱がこもりやすいので放熱しにくいことによる原因かと思われます。サーキュレータがお風呂場から台所に’転勤命令’が下され、現在冷蔵庫を外から冷却中です。おかげで冷蔵庫の庫内温度も開け閉めを頻繁におこなう時間帯をのぞき、通常温度で冷蔵庫も運用できてます。

 リビングの蛍光灯には大きな羽のシーリングファンがついています。基本的に常に風が吹いて、体にその風を感じていれば、ある程度は暑くても過ごせると思われます。沖縄の昔からの家屋や、江戸時代までの日本の家屋のように開けっぴろげになる構造の家は涼しいのだと思います。エアコンの室外機が減れば都心のヒートアイランド現象も少しは緩和されると思います。
 提案として今後は風をうまくコントロールして夏を涼しく過ごせる家がブームになるといいと思います。もちろんそのためには防犯などの問題もあるわけで窓が開いていても、家人にはまったく危険にならない仕組みも考える必要があります。

 一部世間では氷河期がやってくるとの説もあります。もしそうなればまた考えが変わるでしょうが。
 

水曜日, 8月 15, 2012

[8/15 Wed] ▽息子の運転で初めてのドライブ

新品の若葉マークが鮮やかに張り付いている

 長男がクルマの免許を取得して、今日初めてアイの運転をした。本人は心配だからと助手席に乗ってくれといった。アイ初めての若葉マークだ。彼が苦手としているのはクルマを駐車するとき。一般道での走行はまずまずの操縦であった。緊張で背中が汗でびっしょりだったようだ。
 まずは図書館まで。本の返却と貸出の用をかねて、駐車場の空きスペースを利用して何度か出し入れしてみる。教習所では普通一般の場所にないマークを目印にハンドルを切る教え方だから、困るわけである。次に大型スーパーへ。ここでも駐車場でトライしてみる。2件のスーパーをハシゴして買い物兼駐車場の練習をした。

後部はガラスの内側に吸盤で貼り付けるタイプ。映ってなかった(^^;)
息子が運転するクルマの助手席に座ったら、なんか自分が歳をとったような気になった。クルマを運転するというのはいっぱしの大人のような気がするからだ。長男も大きくなったものだ。なんたって運転席の天井が頭とくっつきそうなのだから。あっ、その大きくなったという意味ではないのであった。こういう事柄がこれからも次々と現れて、自分が歳をとっていると感じるるのかなぁ、ともふと思ったのであった。

[8/15 Wed] ▽book 「ブータン、これでいいのだ」

 ふと思いました。夏休みの期間中に読書のことを書いていると、小学校時代の読書感想文を書いている気がします。
ただ違いは、イヤイヤ書いているのではなく、自主的に書いていることです(^^;)






 ▽「ブータン、これでいいのだ」御手洗瑞子(たまこ)著 新潮社

  昨年11月にブータンのワンチュク国王夫妻が来日しました。ブータンの国が大きくクローズアップされたのはその頃からではないでしょうか。
 作者は東大卒の20代後半の女性で2010年9月から1年間ブータン政府の首相フェローとして現地で働いていた方です。本書は作者の当時のブログなどの原稿を元に加筆して出版しました。

  ブータンで有名なのはGDP国内総生産の向上を目指すのではなく、GNH国民総幸福量を増やす国は人々の幸せを一番に考えるべきである、という考えを持っていることです。先日のニュースでもFRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長もこのGNHというユニークな指標の一つの述べたようです。
 ブータンはインドと中国にはさまれたヒマラヤ山中の中にある、九州ぐらいの面積の国で人口は70万人くらい。チベット仏教を国教としています。4年ほど前に絶対王政から民主主義に移行した国です。顔は日本人によく似ているようです。また礼儀を重んじる点も似ているようです。でも性格は全く違うらしいのです。手帳やカレンダーを持たないことから先の予定までたてられない、記憶できる範囲しか予定を組まないようです。また予定通りにことが進まなくても、理由を述べて特に謝罪はしないとか。相手も「まぁいいか、しょうがない」と政府レベルのお仕事でもその調子。そのような文化慣習の違いから外国人を起こらせることがあるようです。怒られることに慣れていないブータンの人はあまり多く怒られると、プライドが高いので逆ギレすることもあるようです。仕事の勤務時間も基本は9時から17時で、夕食は家族と食べることが幸福と考えているようです。それはいいなぁと思います。

  作者の懸念事項もあります。急速な近代化になりつつあり、ブータンでもiPhoneを使えるし、高級な日本車などが多く走っているのだそうです。しかし所得が少ない人たちが、高くても良いモノをと、銀行ローンで買っていて「まぁ、どうにかなるさ」という気軽さでお金を借りているらしいのです。いわゆるバブル状態になってしまうのです。以前、物々交換を基本にしていた国民はお金の使い方が慣れていないことによるようです。

  面白い話ではブータンには「夜這い」がある意味社会で認められており、夜這いの後、お付き合い、結婚の流れになるらしいのです。また基本は男が女の家に婿入りするのだそうです。男は結婚後も遊び好きで、妻帯者でもいい女がいれば結婚していることを隠して、女性に声をかけてくるらしいのです。そして結婚した女性は外で男に笑顔を振りまくと、男が自分に気があると思うのでいけないことなのだそうです。

 最近友人の東南アジアでの旅で起こったトラブルの話を聞きました。そして思ったのは、文化や考えかた、慣習が日本とは違う国がたくさんあるわけで、もしその国を訪れるのなら、前もってできるだけの下調べは必要なのかも知れません。どうにかなるさ、と思ってフラッと異国に行って無事返ってこれるのはただ運が良かったことなのかも知れないのです。ブータンは人がいい国なんだと思って行くと、思わず慣習の違いから唖然とすることになるかもしれないです。もしブータンに行かれる方はこの本はとても参考になるのではないでしょうか。



作者が聞いたブータン人の話をピックアップ。

 「あるところにいて文句ばかり言う人は、別の場所に行ってもきっと文句ばかり言う。今いる場所で幸せを感じられる人は、別の場所に行ってもきっと幸せを感じることができる、そういうもんさ」

 日本人が神や仏に祈るとき、世俗的な個人的な幸せを願うかもしれない、と作者が話したところ、それに対して
「幸せになろうとと思ったらね、自分の幸せを願ってはいけないんだ。自分の幸せを探しがしたら、どんどん、幸せから遠ざかってしまうよ。
 これはとても、大切なことなんだ。幸せを願うのであったら、自分の幸せではなく、周囲の人の幸せを願わなくてはいけない。家族だとか、友人だとか、自分の身近な大切な人たち。そして周りの人たちが幸せにいられるように、できるだけのことをするんだ。知っているかい? 人のためになにか役に立つことをして、相手が幸せになるのを見ると、自分にもとても大きな満足感が返って来るんだよ。それは、自分のためになにかをしたときより、ずっと大きな満足感なんだ。幸せになりたかったら、まず、周りの人の幸せを願って、そのためになにかをすることが大切なんだ。自分の幸せを探し出したら、幸せは、みつからないんだよ。ブータン人はそれをみんなよくわかっている」

作者の締めの言葉。 「これでいいのだ」と思う力。

 生真面目にならない。
 どうにかせねばと思いすぎない。
 肩の力を抜く。
 そして、にっこり笑ってこう言ってみる。
 まずは自分に言ってみる。
 「これでいいのだ」と。



最後の感想。
 日本人はブータン人のよい考え方を取り入れることで、今後の経済超大国でなくなる日本が幸せになるのではないかと、思ったのでした。
また、この本はうつの人の気持ちを少し手助けしてくれるかもしれません。


月曜日, 8月 13, 2012

[8/13 Mon] (7月の本) ▽バイ貝


 ▽ バイ貝  町田康著  双葉社

  考え方が面白い。ストレスとなる、うつレベルをお金で換算して生活する男の話。鉄のフライパン、草を刈る鎌、カメラなどを購入するが、おもうとおりにならず「うつレベル」が上がってしまう。屁理屈が多い男なのだが、考え方がとても面白い。

  雰囲気が以前好きで良く読んでいた椎名誠のエッセイのような感じを受けた。なんかこの感覚好きなのである。


[8/13 Mon] (7月の本) ▽ロングブレスダイエット


 ▽ ロングブレスダイエット  美木良介著  徳間書店 

 昨年の11月に予約した本が半年以上経過して手元に届きました。昨年テレビで著者の美木さんがが実演しているのを見て、ぎっくり腰を経験した僕にはいい筋力トレーニングだと思いました。
今ではシリーズ本が何冊か追加発刊されているようです。基本的な動作は1つなのでそんなに本に書くことがあるのは疑問なのですが。。。

 本の内容はとてもシンプル。ポイントは基本の動作を長続きして行うことだと思います。

[8/13 Mon] (昨年11月の本) ▽箱庭図書館



▽ 箱庭図書館  乙一著  集英社刊

6つの短編が収められている。それぞれ一般から公募した話を乙一氏がリメイクしたもの。
それぞれ不思議な、あるいは奇想天外な話なのだけど、この6つがリンクしている。
6つの世界がどこかで繋がっているという構成になっている。読んでいておもわず、ほ、ほ~とおもってしまう。漫画をよんでいるような感じがいい。


[8/13 Mon] (6月の本とDVD) ▽小澤征爾

▽ 「小澤征爾 指揮者を語る 音楽と表現」 100年インタビュー製作班 PHP研究所

▽ 「小澤征爾さんと、音楽について話をする」 小澤征爾×村上春樹 新潮社

▽ DVD 「小澤征爾+サイトウ・キネン・オーケストラ 2008」

 僕が小澤征爾を知ったのは、高校生の時だった。数学者の広中平祐さんの対談集を読んだときだった。小澤氏と広中氏の対談本だ。たしかNHKの番組で数学者の広中さんの特番をやっていて興味がでて、自由が丘の本屋に並んでいた対談本を買ったのだった。広中さんのお相手の小澤征爾氏が音楽武者修行のため、貨物船に乗りメーカに借りたスクータで、単独ヨーロッパにのりこんだ武勇伝に感動してしまった。そして小澤氏のトレードマークのような髪型が目にとまった。自分は髪が細く柔らかめなので、あの獅子のたてがみのようなヘアスタイルにあこがれていたのだ。

対談でも話し言葉なので、その人柄を感じるのだけど、テレビ番組の小澤征爾特番でみる会話を聞いていても、あの心の温かさを感じる雰囲気にあこがれをもっていた。
今回読んだ本では村上春樹氏との対談である。クラシックを愛する村上氏が小澤氏との専門的な話にもおよぶ会話は面白い。作家と指揮者の生活の共通点なども語られ、おもわず、そうなんだ、と感心してしまう。



 <心を引きつけられた箇所をピックアップ>

「生き方との傾向として、共感を抱けるところがある」ということだ。
まずひとつは、我々のどちらもが、仕事をすることにどこまでも純粋な喜びを感じているらしいということだ。音楽と文学という領域の違いはあれ、ほかのどんなことをするよりも、自分の仕事に没頭しているときが何より幸福だ。そしてそれに熱中できているという事実が、何よりも増して深い満足を与えてくれる。その仕事によって結果的に何がもたされるかというのも、もちろん重要ではあるけれど、それとは別に、集中して仕事ができること、その作業に時間を忘れて心から打ち込めること、そういうこと自体が何ものにも換えがたい重要な報償となっている。

  ◇  ◇  ◇
ものを創造する人間は基本的にはエゴイスティックにならざるを得ない、というとけっこう傲慢な物言いになってしまうが、それは好むと好まざるとにかかわらず、紛れもない事実である。いつもまわりを見回して、波風を立てないように、他人の神経を逆なでしないように、常にうまい落としどころを考えながら生活を送っていたら、どのような分野であれ、その人には創造的な仕事なんてまずできないだろう。ゼロの地平から何かを立ち上げるには、個人的な深い集中が必要とされるし、個人的な深い集中は多くの場合、他人との協調とは無縁の、あえて言うならデモーニッシュな場所で進行させられるからだ。

   ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

日曜日, 8月 12, 2012

[8/12 Sun] ▽ベランダで読書タイム


 暑い日が続いている。でも今日は湿気が少ない感じ。ベランダの洗濯物の(木)陰では午後の時間が過ごしやすい。
 図書館に本の予約しているけど、少しずつ「借りられますよー」と連絡がくれば良いのだけど、半年前に予約した本などが、まとめて「借りれますよー」と来るものだから、読むのが大変。おまけに本を取りに行くついでに、書棚の本も借りてしまうから、増えるばかりである。

 このブログでは、本を読んで感動したものを読書メモとして投稿するつもりなのだけど、ブログの更新が滞っており記載できていない。これから今までの本の感想を書けたいいなぁ~、と漠然と考えている次第だ。

 ところでベランダの読書だけど、昨晩寝るのが遅かったので睡眠不足で、本を読んでいたら睡魔に襲われた。結局ベランダにレジャーシートを敷いてお昼寝になってしまったのであった。

木曜日, 8月 09, 2012

[8/9 Thu] ▽book 「アスペルガー症候群」



○ 「アスペルガー症候群」 岡田尊司(たかし) 幻冬舎新書刊


 先日テレビで見た。瞬間に見た風景を後で詳細に絵で表現したり、たった一度聴いた曲をピアノで完璧に再現して演奏する超人。凄い才能を持ちながら一般社会では順応するのが厳しい人でもある。その番組ではアスペルガー症候群、高機能自閉症と紹介していました。
興味を持ったのでこの本を読むことにしました。

 本書ではアスペルガー症候群の誕生から、アスペルガー症候群の詳細な説明が書かれています。

『アスペルガー症候群は、社会適応にとって不利にも働くが優れた特性を有利に生かせば大きな成功をもたらすことができる。
対人関係の不器用さやこだわりの強さが、さまざまな摩擦を生んだり、行きづらさの原因にもなったりすることがあるが、それは大きな武器にもなる。その不利をいかにカバーし、特性を活かすことができるかが勝負の分かれ目なのである。』

 このことを最初に指摘したのは、この症候群を見いだしたオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガー自身でした。アスペルガーが家庭や学校で不適応児とあつかわれた子供たちに共通する特徴をもったことに気づきます。1939年第二次世界大戦勃発のときでした。

 こんな昔から発見され、研究されていたとは。アスペルガー症候群にはさまざまなタイプが存在します。本書ではタイプ別に該当する有名人の名も書かれています。マイクロソフト創業者のビルゲイツ、自伝にも書かれたいましたが、最初の妻が指摘していたようにアップルのスティーブジョブズ、映画スターウォーズのジョージルーカス、理論物理学者のアインシュタイン、発明王エジソンなどの名が書かれています。(ほかにも有名人の名がタイプ別に出ています)
これらの偉人の名を見ただけでも歴史を変えている偉業を成し遂げている人たちです。

 アスペルガー症候群は自閉症スペクトラム(連続体)に中の一つであり、広汎性発達障害とも呼ばれているとのこと。アメリカの調査で近年その有病率は毎年2割ずつ増えてるとのことです。

 この本を読んで自分もタイプの一つに合致していると感じました。もちろんそれは偉業をまったく成し遂げていないダメな人間のひとりとしてですが。アスペルガーに合併する症状としてうつ病なども挙げられるようです。そしてまた今の過酷な時代状況の中、軽症のアスペルガータイプが増えていると本書のおわりに書かれています。ある意味この世界で大小含め、アスペルガー症候群の人が多く存在するのかもしれません。

 本書はアスペルガー症候群について書かれているのですが、その対処方法が、普通の幼児から小学生、中学生といった子供に対する親の対応の仕方についてもとても良い参考となる内容だと感じました。ちなみにアスペルガー症候群のエジソンは母親の適切な対応で、あの発明王に育てたのです。
 アスペルガー症候群の人たちは人類の宝なのだと思います。世界を変えることができる人たちなのだと思います。今の学校を初めとする教育システムをアスペルガー症候群の子供たちを活かせる教育システムに変えることができたら、日本いや地球全体の人たちを幸せにする世界を構築できると確信しました。
 

 最後に好きな表現の抜粋です。

『走るのは苦手だが空を飛ぶことができる鳥に、走る練習ばかりさせるのが、あまり賢明ではないと同じように、アスペルガー症候群の子に、「ふつうの子」と同じようにふるまうことばかり求めたのでは、せっかく生まれた、大空を羽ばたく能力を活かせず、個性をころしてしまうことになる。』