日曜日, 3月 09, 2014

[3/9 Sun] ▽books「日本アカデミー賞受賞」

 

  ▽「舟を編む」 三浦しをん著 光文社刊 2011年9月20日発行

  3月7日の日本アカデミー賞で、6冠の賞を獲得した映画『舟を編む』の原作本を、賞発表と同じ日に読み終えました。人気のあった本だけに図書館に予約して、だいぶ経ってから手元に来ました。なので本自体も多くの人に読まれたという風貌です。
  国語辞典を長い時間をかけて作り上げる世界を知ることで、驚きと共に辞典作りにある意味人生を捧げる仕事に素晴らしさを感じました。物語の主人公で大学院卒、出版社に就職した’まじめ’さん。その天然の性格やオクタ度が、大好きです。
 読んでいて映画を見ているような画が浮かび、まるでまだ見ぬ映画をすでに見ているような気持ちになりました。また自分の経験と重なった場面がありました。国語辞典の完成間近に追い込みでアルバイト50名の学生と社内での泊まり込み作業での合宿状態の場面です。自分が関わったコンピュータ製品の開発で、リリース間近の製品を完成させた頃を思い出します。(ソフトウエア開発はそんな仕事ばっかりといえますが。)
  2.3日くらい前にTVで「けなし愛」というものが、はやりであるというの知りました。「けなし愛」=「貶しあい」、相手を貶したり、バカにすることも相手を愛する形であるというもの。小説の中に出てくる同じ会社の同僚、西岡が付き合っているすっぴんの彼女に言った言葉から、「けなし愛」関係の仲だと思いました。西岡の台詞『あいかわらず、目の覚めるような不細工だな。』 そんな二人でも結婚して子どもも何人か授かるのですが。
  また登場人物?にネコが出てきます。ネコ好きには、ネコのいる生活は欠かせない要素だとつくづく感じます。
  松田龍平、宮崎あおいの演じる映画『舟を編む』を見るのが楽しみです。

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 ▽「発想をカタチにする技術」吉田照幸著 日本実業出版社刊 2013年11月発行

 著者は1969年生まれでNHKディレクター(現プロデューサー)、あの「サラリーマンNEO」の企画や「あまちゃん」の演出を手がけた人。この本を最初読み始めたときは、面白くないんじゃない?と思いながら読み進めました。途中から考えは一変し、これはビジネス書としてとてもいいヒントがたくさん書かれていると感じました。会社勤めで仕事でなかなかうまくいかない時には、是非読んでみるといいと思います。いかに考え方を変えるかで、今まで採用されなかった企画を通せるかとか、どのように人と接するとうまくいくかなど、自分の発想をどうしたら実現できるかを実体験を例に、説明しています。

 以下は気になった点を。
 

仕事のコツは、「自分から離れる」こと。
 

すべては試すことからはじまります。考えていても何もはじまりません。
 

反論は、よりよくするヒントです。
でも、ただ真に受けて対処すると、おかしな方向に進みます。
真摯に受け止めて、その原因を探り、解決することです。
人の行動は習慣で決まります。「相手に批評される場では、絶対に反論しない」と決めておけば、だんだんと腹も立たなくなります。
 

(会議で)白熱しているときに参加したくなるし、白熱しないときは、みんな黙ってしまう。
 
やるべきことは、白熱しているときは一歩離れて、白熱しないときは、アイデアをポンと投げかける。これが会議でイニシアチブをとるコツなんです。
 

自分の「土俵」をつくっていくことが、あなたの仕事。人の土俵を目指すことではない。
 

相手のメリットを提案するより、「不安」を解消する。
 

アイデアの発端は脳の表面にはありません。あなたの心の底に眠っています。
直感を信じ切ることができれば、あなたの個性がでます。
直感をうまく扱えば、どんどん新しいことが思いつきます。
ブルース・リーが言っています。
「Don't think.Free!(考えるな、感じろ)」と。
 

直感を否定する自分を追い払う!
感情より、理由のない「直感」を信じる
理屈がない直感を信じれば、新しいものが生まれる

失敗をなんとかすることで、すごいアイデアが生まれたりする。
 

困ったときに「なんとかしよう」とするのは、本当にチャンスなんです。

まだまだ記録しておきたいことがあるのだけど、一言だけの記録では、著者が説明していることをうまく残せないなぁ。気になることがあったらまた本を読むのがいいかな。


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▽「人生はニャンとかなる!」 水野敬也+長沼直樹著 文響社刊 2013年10月発行

著者の人生における心に残る言葉と、まるでそれを表現しているようなネコたちの写真集といった本です。その心に残る言葉と関連した偉人の行動の説明と一緒に、関連した内容の他の偉人たちの言葉を並べて書かれています。カードタイプになっていて、切り離しても使うことができます。
ネコたちの表情がまたいい。写真だけ見ていても癒されますが、ともに書かれている名言がいいです。
 
ピックアップしようとすると、あれも、これもと数多くなってしまいます。
そのほんの一部を。
 
 
「独創的なのは、初めは少数派である。多数というものは独創ではない。」(湯川秀樹 物理学者)

「気持ちよく断ることは、半ば贈り物をすることである。」(ブーテルヴェルグ ドイツの哲学者)

「たとえ100人の専門家が「あなたには才能がない」と言ったとしても、その人たち全員が間違っているかもしれないじゃないですか。」(マリリン・モンロー 米国の女優)

「いつも楽しく暮らすように心がければ、外的環境から完全に、あるいはほとんど解放される」(ス ティーブンソン イギリスの小説家)
「新しいものであればあるほど、正しく評価できる人間は少なくなります。他人の評価を気にすることなく、まだ誰も行ったことのない道を歩みましょう。」(フレッド・スミス 航空貨物輸送会社フェデックス社創業者の言葉から著者による解説)
 
「少し食べ、少し飲み、そして早くから休むことだ。これは世界的な万能薬だ。」(ドラクロワ フランスの画家)
 
「あることに真剣に三時間考えて自分の結論が正しいと思ったら、三年間かかって考えてみたところでその結論は変わらない。」(フランクリン・ルーズベルト 第32代米国大統領)
 
「贅沢に価格は必要ではない。心地よさそのものが贅沢である。」(ジェフリー・ビーン 米国のファッションデザイナー)

「働くお母さんたちは、出かける前に子供を8秒間抱きしめてあげなさい。」(井深大 SONY創業者)

「節約なくしては誰も金持ちになれないし、節約する者で貧しい者はない。」(サミュエル・ジョンソン イギリスの文学者)

「偶然は準備のできていない人を助けない。」(ルイ・)パスツール フランスの化学者)

「健康で、借金がなくて、しっかりした意識があるという幸福以外に、いったい何が必要というのだ。」(アダム・スミス スコットランドの経済学者)

「真の意味で僕を豊かにしてくれたのは、僕が受け取ったものより多くのものを与えた場合だけでした。」(サン=テグジュベリ フランスの作家)

 
 
 
 
 
 

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