木曜日, 7月 10, 2014

[7/10 Thu] ▽Movie「ゴジラ」

NHKでデジタルリマスター版ゴジラをやっていたので、録画してみました。1954年の東宝映画。今年でこの映画公開から60年。モノクロのフィルムがデジタル修復でとても綺麗な画像に生まれ変わっています。フィルムの画像のノイズや音声のブツブツといった雑音がない。わかったのはあのフィルムのノイズが時代の古さを感じさせるひとつの要因なのだということだ。

 僕はこの映画を見るのはたぶん3回目。最初はウルトラマンをやっていた怪獣ブームの頃だと思う。昭和42年くらいかな。小学校低学年くらいの頃で、TVで見てとにかく怖かった。次はそれから7~8年くらい後の中学生だと思う。映画の内容が理解できていた頃だ。今回見るのは40年ぶりくらいなのだろう。

 「ゴジラ」はアメリカが行ったビキニ環礁での水爆実験により日本の漁船が被爆する事件が発端で作られた映画。まだ戦争が終わって9年しか経っていない日本が、世界に向けて作った反戦映画なのだ。

 黒沢映画と同じようにモノクロの画面が、怪獣の恐ろしさを倍増している。ゴジラの上陸した街は戦争中の東京大空襲の後のように、廃墟になってしまう。まだ戦争の記憶が生々しい時代であり、製作している人たちはその時代を生き延びた人たちだからこそ、映像が現実味に近いのだろう。

 数日前にゴジラ映画の解説した番組も放送していた、日本で公開された2年後、米国でも映画館での公開となった。その「GODZILLA」は、原爆を落とした米国の責任を隠すように編集された娯楽版モンスター映画として作り直されたのだそうだ。実際米国でオリジナル版の「ゴジラ」が公開されたのは、今から10年前くらいだそうで、50年間アメリカは原爆投下や水爆実験の責任を感じて、後ろめたい気持ちだったのだろう。

 
 ゴジラの姿がなかなか現れないのは、恐怖を増す手法なのだと感じる。以前見た記憶ではゴジラが出ているシーンがもっとたくさんあったようにも思っていたのだが、久々に見ると、ゴジラの姿が画面に登場するのは意外と少ないとも感じた。

 この映画は反戦を主張しているわけだけど、最近はこのように強いメッセージを持った映画は少なくなったのかな、と思ったのであった。


 

 おまけ。我が家のゴジラの雄叫び。




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