月曜日, 9月 21, 2015

[9/21 Mon] ▽book 日本は米国よりも欧州のライフスタイルがあっている


 昨日は久しぶりに午後の日差しの中、ベランダで読書ができました。日差しはまだ夏そのものでしたが、爽やかな湿度で、気持ちが良かったです。


▽「フランス人は10着しか服を持たない パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣」 ジェファニー・L・スコット著 神崎朗子訳 大和書房刊 2014年10月発行

 著者はアメリカカリフォルニアに住む女性。大学在学中に9ヶ月間パリへ留学。パリのホームステイで知ったアメリカ生活と異なる価値観に衝撃を受けたのです。

(訳者の文章から)フランスの人たちは、大事なことにはお金をかけるが、ムダを嫌い、見栄を張らない。本当に気に入ったものだけを長く使う、シンプルな暮らし。それは新しい物を求めて大量に消費する、アメリカのライフスタイルとは正反対だった。

 文章はとても読みやすい。著者だけでなく訳者の日本語訳が素晴らしいからなのでしょう。日本でもこのところ売れている断舎離やシンプルライフの本のアメリカ版といったところでしょう。著者がこの本を出す前にブログを立ち上げたのは2008年とのこと。日本の断舎離ブームとほぼ同時期に日米で、同じような発信があったのです。

 日本の一般的な生活はすっかりアメリカと同じようになってきたと、この本を読んで感じました。昔の日本はアメリカではなく、フランス寄り生活だったのです。日本人はアメリカの生活を目指すのではなく、フランスをはじめヨーロッパの人々に生活を参考にした方が、よっぽど日本人の気質に合うのでは感じたのです。

 日本の整理整頓のガイドする本は、著者が分析した結果をレポートしているのに対して、この本では似た内容を、パリでの生活を物語のようにエッセイにしている点が異なります。人によってはこういうほうが読みやすいと思う人もいるでしょう。

 日本版のタイトル「フランス人は10着~」というには、夏、冬それぞれ主となる服(下着、礼服、ドレスなどは除く)は10着ずつ持ち、その季節の服だけがワードローブに入っているいうこと。アメリカでは一週間で同じ服を2回着るのは恥ずかしいけど、パリでは2,3回着るには当たり前という生活習慣の違いが、服を保有する枚数の違いになるようです。日本人の洋服'事情'とアメリカ人のそれとは、どうやら同じらしく、着ない服をたくさん洋服ダンスに詰め込んでいる人が多いため、服がワードローブに入りきれず、押し込んでいるということらしいです。

以下抜粋した内容。

ことわざが書いてありました。
『幸せとは欲しい物を手に入れることではなく、持っている物で満足すること』

 
「ささやかなことに喜びを見出すのは、幸せな暮らしを送るための秘訣。ゆったりとした気分で、ささやかなことに喜びを感じることができれば、満ち足りてバランスの取れた生活を送れるようになる。
そうすれば、ムダ遣いをしたり、やたらと物を買い込んだり、食べ過ぎたりといった、不健康な習慣に陥ったりしなくてすむ。」


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