火曜日, 2月 19, 2013

[2/19 Tue] ▽books 読み終えたばかりの本

 また一週間ぶりのブログ更新になりました(^^;) 毎日がめまぐるしく過ぎていく感があります。ちなみに実名でのfacebookでも少々アップはします。。。



▽「ジェノサイド」高野和明著 角川書店刊

 まるで莫大な制作費をかけて作ったハリウッド映画を見ているような感覚でした。1冊だけど上下巻の量があります。文章もすっごく読みやすく、臨場感をとても感じました。
ジェノサイドとは大量虐殺。このSF小説は、人間いわゆるホモサピエンスがこの世に誕生して以来、常に戦争があり、そして残虐な殺し合いが歴史に刻まれていることを改めて認識させられます。
 物語の内容は、アフリカ大陸で生まれた新しい生物に対して、アメリカ合衆国は秘密裏に抹消しようとします。それは本当に正しい行動なのか。その生物を取り巻く人間の活躍がアクション映画のように展開していくお話です。
 科学的な内容であり、世界史に基づく物語です。著者の専門家の方々への深い取材により、内容が本格的であり、作り話には思えない、現実の話ではないかと思えてしまいます。
巻末の記載で本は2012年3月発行(月刊誌の連載は2010年4月から)のものです。先日ロシアでの隕石落下の事件がありましたが、約100年前に同じロシアに落下した隕石の話もでていました。領土問題を意識させる内容もあります。

 普通、兵士は目の前の敵を殺そうとするのにためらうそうです。しかし敵との距離が離れるほど、そのためらいが薄れていくのです。今の時代、無線操縦された無人機で地球の反対からテレビゲームのように操作する戦争では、人を殺すのに抵抗が無くなってしまいます。大陸弾道弾ミサイルでも同じ事です。
また戦争にはお金を儲ける人たちもいることは事実です。他国の脅威を誇張することで、国民に税金での兵器購入を認めさせ、あるいは開戦をも引き起こそうと策略することも十分に考えられます。昨今の尖閣諸島を巡る争いも、裏で戦争をおこさせて儲けようとする、悪知恵を持った悪人がいるのでは無いかと、不安に駆られます。

この本は戦争の惨さを知ってもらえる物語だと思います。

本書の中の気になった言葉をピックアップ。

 「縄張り争いのサル」

 「母親の愛情こそが、全ての礎(いしずえ)だよ」







▽「エコカー戦争 次世代クルマ競争に勝ち残るのはどこか」 畑野旬著 洋泉社刊

 2009年出版の本。世界初の量産車電気自動車の三菱アイミーブが市販前の頃の本です。
クルマの話がもちろん中心ですが、以下の文を気に留めました。日本の世界を席巻した家電などの製品が、現在低迷している理由についてです。

「デジタル化の本質とは何か。100%再現可能な形で情報の伝送や複製、記録が行えることだ」と説明する。つまりアナログ時代のものづくりは、ハードウェアの設計や製造技術がモノをいい、技術を海外へ移転しても単純に同じ品質の製品が作れるとは限らなかった。しかし、ソフトウェア技術の進歩と半導体部品の低価格化でデジタル化が急速に進むと、あり合わせの部品と制御ソフトが入ったチップを調達するだけで一定レベルの製品がつくれるようになる。これにより、デジタル家電などの分野ではアッという間に製造メーカ-が乱立し、低価格化競争が起こりやすくなったのだ。」


 

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