月曜日, 8月 11, 2014

[8/11 Mon] ▽book 夏休みの宿題、読書感想文その2


▽「ネーミングがモノを言う」飯田朝子著 中央大学出版局 2012年10月発行

 この本を読もうとしたきっかけは、次の新聞記事でした。

記事の中で若い世代の女性の名前によく使われている音は「ゆみなまりあ」だそうで、我が娘の名もズバリこの音が入っています。で、ちょっと気になり読むことにしました。


著者は現中央大学の教授です。本の副タイトルにもありますが、ネーミングの仕方を分析しており、あの東京スカイツリーの名称検討委員のお一人です。

たぶんこの本は大学では学生のテキストとして、きっと使われているのでしょう。著者の今までの研究結果をまとめてあります。子供の名前だけでなく、お菓子、アニメのタイトル、食品や薬品名など、日本語を駆使した時代の’売り込むための’ネーミングを勉強できます。

ちなみに赤ちゃんはP音、M音、N音が、他の音と比較して早く習得できるそうです。だから、おばあちゃんを呼ぶ「ババ」や「バアバ」は比較的に早く言えることもが多いけれども、「ジジ」や「ジイジ」はなかなか発音できず、おじいちゃんが嘆くようです。早く呼んでもらいたかったら、赤ちゃんが発音しやすい名称にした方がいいかも。

この本の後半は、東京スカイツリーという名前になるまでの詳細な経緯が書かれています。なぜ、タワーでなく、ツリーなのか。一般公募だと、どうしても既存の名称のまねになってしまいます。著者はネーミングの高度な知識から、たぶん10人いた検討委員の中で、最も積極的に、この新しい'塔'の名前付けに熱心であったのではないかと思いました。

僕の考えですが、名称だけでなく、何か新しいモノを確立する場合、アンケートなどで一般に問いかけても、多くの投票のあったモノでは、新しいモノは生み出せません。一般の人の意見では、既
存モノものや、無難なモノを選択されてしまうから。新しいモノを産み出す場合は、エキスパートが智恵を絞って作り出したモノが、新しい時代の先端を行くと僕は思っています。


この本は東京スカイツリーという名前をつけた理由を書いた書物として、ずっと残るでしょう。また新しい'塔'を作る際のネーミングの教科書になることでしょう。

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追記:

今回新聞の記事について書きましたが、我が家は経済的理由から、7月いっぱいで新聞購読を停止しました。
ラストの新聞

振り返れば、社会人になってすぐに一人暮らしを始めたときから、新聞をとりました。だからもう30年以上かな。

たしか予備校時代に先生から、新聞はちゃんと読みなさい。全国紙の3紙は読まないといけないと言われました。3紙読むのは、新聞編集者それぞれ考え方が違うわけので、同じ事柄も見方によっては、違う意味に捉えることができるからです。でも通常一般家庭は3紙もとれません。一紙がやっと。最近では池上彰さんが3紙を読みなさいと言っているけれども。

ネットでニュースが読めるじゃない、といっても詳細な事柄は新聞の方が深く書いているので、わからないことは詳細な解説で理解できます。ネットには出ていない、新聞の小さな記事が重要だったり、面白かったりします。

ということで8月からは新聞の無い生活なのです。


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